激辛コン・ゲーム紹介:小松屋卓「ほつれゆく国」
2020年12月19日(土)開催の「激辛コン」について、小松屋からのゲーム紹介文を掲載します。
ゲームマスターの名前、自己紹介
遊ぶ会のスタッフ「店長」こと小松屋と申します。
もともと悲劇の類やしんどいストーリーにはあまり手を出してはいなかったのですが、遊ぶ会で開催してきた「ハッピーしんどいコン」や「TRUMP朗読劇」に参加して大分染まってきたようです。
モノトーンミュージアムRPGの新作サプリメント(アル・リヴェルソ)にて「しんどい」をテーマにした作品の発表と、すがの先生をお招きできた事に驚きと喜びを感じつつ、ご参加頂く皆様に楽しんで貰えればと思います。
悲劇的な作品としては「少女終末旅行」が好きです。終わりつつある世界に生まれた二人の少女が、終末世界に残った人々の残滓を見つめ思いを馳せながら旅をして、やがて終わりを知る話。
失われてゆくもの、かつてに縋るもの、その後始末をするもの。過去だけになった世界で二人だけが今を生きている。物悲しくも優しいお話です。
演目の激辛ポイントの紹介
ヒロインの救済不可、PCの行為が報われない
登場NPCのだれもがヒロインであり、自ら破滅へ向かって歩みを進めている。
誰もが黒幕に成り得る演目ですので、ヒロインの救済(生存や願いを叶える)がいきわたる保証がなく、パートナーが報われない=PCの行為が報われない(自分のヒロインの救済が叶わない)ことがありえますので注意です。
すでに破綻した物語の幕引きには、誰かが悪役にならねばならない。どんな結末になるかは参加するプレイヤーと、舞台に上がる紡ぎ手しだいになるかと思います。
テキストセッションorボイスセッション
ボイスセッションがメインとなります。
スマートフォン対応可否
ゲームマスターがネットに不慣れなため、十分なフォローができませんので不可とさせて頂きます。
使用するオンラインセッションツールと説明
Discord+ユドナリウム
Discordで通話を行い、駒や情報の表示はユドナリウムで行う予定です。
対応可能プレイヤー数
2~5人
TRPG初心者対応可否
可能です。
システム初心者対応可否
可能です。
オンラインセッションツール初心者対応可否
最低限の操作ぐらいですが、可能です。
使用ルールブック
『モノトーンミュージアムRPG 基本ルールブック』
『インカルツァンド』
『常闇のシェヘラザード』
『トレイメント』
『フィオリトゥーラ』
『アル・リヴェルソ』
基本ルールブックをお持ち頂ければ参加は大丈夫です。
キャラ作成について
サンプルキャラクター使用、もしくはコンストラクション(事前作成)とします。
演者レベルは3LV(初期作成)を予定。
レギュレーションについて
プレイヤーが2人の場合のみ、フィオリトゥーラ掲載の選択ルール「魂の灯火」「命の輝き」を適用します。
演目名、演目の出典
「ほつれゆく国」(自作演目)
演目のあらすじ、注意事項など
今回予告
これは悲劇の物語。
祝福はすでに裏切られ、幕を閉じていたはずの舞台。
しかし彼らは諦めない。彼が望んだ幸福な結末を。
崩れかけの舞台の上で、虚しいだけの舞踏を、悲痛を隠した歌声を、かの人に捧げよう!
やがて演目は終幕を迎える。悲劇のもとに閉じるだろう。
モノトーンミュージアムRPG
「ほつれゆく国」
――幕引きを握るのは、その紡ぎ手。
あらすじ
むかしむかし、小さな王国トアル国に御標が下される。
「祝福されし青い瞳の王子が冠を戴く時、かの国は悠久の繁栄を迎えるだろう」
時を同じくして、王家に子が授けられる。青い瞳の男児が。
天に祝われた少年は体は弱かったが、親に愛され、民に愛され、国中の期待の中で育った。
昨年の流行り病により、少なくない民と国王夫妻が亡くなるという悲劇もあったが、王子は生き残ることができた。
今年一年の喪が明ければ、ついに戴冠が行われ、神の祝福が与えられる。病のあとの混乱と悲しみの中で、その事が希望であった。
そして、戴冠の日まであと7日と迫った頃。
王子の婚約破棄から幕があがる。
PCハンドアウト
PC1:王子の婚約者
パートナー:御標の王子・ラインハルト 推奨感情:好意、庇護
役柄:ラインハルトと親交を温めていた人物(女性であることを薦めます)
流行り病のあと、弱さを見せない王子の変化に戸惑いつつも彼のパートナーとして支えていたが、戴冠式を目前に彼から絶縁を言い渡される。
いわく「パートナーに相応しくない」と。その背後には悪役令嬢・ベーネミュンデの姿が見える。
あなたは王子の真意を知るべく動き出す。
PC2:令嬢を疎む臣下
パートナー:悪役令嬢・ベーネミュンデ 推奨感情:敵意、好敵手
役柄:国を憂いる臣下(貴族や騎士、有識者など国に関わる立場)
流行り病のあとの混乱の中、国を乗っ取らんとするかの如く勢力を伸ばすベーネミュンデ。
良識ある者を追い出し、ついに王子のパートナーにすら手を出した彼女を苦々しく思う。
あなたは悪役令嬢に対抗すべく動き出す。
PC3:乳母を案ずる者
パートナー:王家の乳母・アンネローゼ 推奨感情:不信感、猜疑心
役柄:アンネローゼを知る者(医師や商人、職人や芸術家など王宮に出入りする立場)
トアル国が混迷の中、後見たる乳母アンネローゼの動向が気にかかる。
彼女はただ「王子の望みのままに」と静かに佇む。不気味なまでに静かに。
あなたは乳母の思惑を探るべく動き出す。
PC4:幸福を願う民
パートナー:亡き従者・ジーク 推奨感情:懐旧、同郷
役柄:ジークの友人(王宮に関わらない市井の立場)
トアル国の混迷の中、居なくなった友人ジークの事を思い出す。
「王子の願いを叶えたい。それがこの国の幸福になる」王子を傍で支えていた彼はもう居ない。
あなたは友人の願いを叶えるべく動き出す。
PC5:国外からの来訪者
パートナー:トアル国 推奨感情:不信感、同郷
役柄:国の外から来た、戻った者(旅人や異邦人、派遣された立場)
かつてトアル国に下された御標。「祝福されし青い瞳の王子が冠を戴く時、かの国は悠久の繁栄を迎えるだろう」
その真偽を見定めるべく国を訪れたあなたが目にしたのは、混迷に戸惑う人々と目の端々にちらつく「ほつれ」だった。
あなたはこの国の歪みを見定めるべく動き出す。
NPC情報
御標の王子・ラインハルト
金髪、青眼の少年(16)
御標の祝福を受けた王子。か弱くも心優しい人となりで、国中の期待を背負って育つ。
昨年の流行り病で両陛下と友を亡くしてから、強かな意志を秘める様になったといわれる。
悪役令嬢・ベーネミュンデ
黒髪、金眼の少女(18)
トアル国屈指の資産家たる公爵令嬢。高慢で頑固な人となりで、金に糸目をつけない。
流行り病に倒れた先代の後を継ぎ、王の妃の座を狙い暗躍を始めたとの評判。
王家の乳母・アンネローゼ
銀髪、青眼の女性(からくり?)
トアル王家に仕え続ける従者。寡黙で冷静な人となりで、王家の養育者としての職務に忠実。
長く生きているため不死者ともからくりとも言われているが実態は不明。作り物の様な姿に聖母とも魔女とも噂される謎めいた人物。
亡き従者・ジーク
赤髪、赤眼の少年(故・15)
アンネローゼのもとでラインハルトと共に育った従者。明るく活発な人となりで、王子の友でもあった。流行り病により死去。
王子の重責を知り、それを支えた彼はもう居ない。
注意事項
- 上記したように、ヒロインの救済不可、PCの行為が報われない可能性があります。
- 誰もが黒幕に成り得る演目です。また明確な黒幕が定まっていない演目でもあります。
- プレイヤー間の対立を前提としたものではありませんが、全員の同意があれば対立することも許容します。
- 物語を作るのはプレイヤーと紡ぎ手です。意見を交わしながらより良い物語を目指して楽しみましょう。
事前打ち合わせ希望日程
平日は21時から、土日も希望に合わせて空けられます(急な仕事がなければ)。
個別でも合同でも構いませんが、事前にDiscordでの顔合わせや意見交換ができればと思います。